2021.3
 

 


File number 048

人類は恐竜を見た!

恐竜は、はるか昔に絶滅したはず。
そんな常識を覆す、驚愕の事実が今、明らかになりつつあります。
白亜紀の巨大隕石衝突を生き延び、恐竜の一部は生き残っていたとしたら、彼らは人間と、長い年月を共存してきたということになるのです。
はたして、それは真実なのか?
古代の岩絵や未確認生物の目撃情報、これらの謎を解き明かし、恐竜と人間の共存という、壮大な物語を紐解いていきます。

■恐竜の絶滅
恐竜は、約6600万年前の白亜紀末期に絶滅したと考えられています。
その主な原因として、巨大な隕石が地球に衝突したことが有力視されています。
この衝突によって、地球環境は激変し、大量の塵が空を覆い太陽光を遮ることで地球が寒冷化しました。
また、大規模な火災や津波が発生し、生態系は壊滅的な打撃を受けました。
世界各地の地層から、白亜紀末期に大量のイリジウム(隕石に多く含まれる元素)を含む層が発見されていることや、メキシコのユカタン半島にあるチクシュルーブ・クレーターが隕石衝突の痕跡であると考えられていることなどが、この説を裏付けています。

■人類の誕生
人類は、約700万年前から500万年前頃に、アフリカで類人猿から進化したと考えられています。二足歩行や、脳が大きくなり道具を使うなど、他の動物とは異なる特徴を獲得していきました。

人類の進化の過程では、アウストラロピテクス、パラントロプス、ホモ・ハビリス、ホモ・エレクトスなど、様々な種が登場し、次第に世界各地に拡散していきました。


■恐竜と人類の共存はありえないのか?
恐竜が絶滅してから約6000万年後に人類が誕生したため、両者が同時に存在することは時間的に不可能です。
恐竜が絶滅した白亜紀末期以降、地球の環境は大きく変化し、恐竜が生きていくことができる環境は失われたと考えられています。

しかし、過去の遺物に人類が知らなかったはずの恐竜をモチーフにしたものが残されているのです。

■カブレラ・ストーン(ペルー)

1961年に南米ペルーのイカ川で発見されたとされるカブレラ・ストーンの表面には、絶滅した恐竜と思われる姿が数多く彫りこまれているのです。

人間と恐竜の格闘シーンや人間が恐竜に乗っているなど、人間と恐竜が共存していたことを思わせる図柄のほか、ピラミッド、天体を観測、心臓の移植手術が刻まれた石で、古代文明が現代科学を凌駕する知識を持っていたのではないかという議論を巻き起こし、オーパーツの一種として扱われることもあります。

総数で1万5000点以上の出土品は、現地の医師ハビエル・カブレラが所有していることから、カブレラ・ストーンの名がついています。

カブレラ・ストーンは、イカ川が集中豪雨で氾濫した際に、バシリオ・ウシュヤという農夫が大量に発見したと言われています。
発見された石の表面には、奇妙な絵柄が刻まれていたため、ハビエル・カブレラ博士に持ち込まれました。
その後、カブレラ博士はバシリオ・ウシュヤという農夫から多くの石を買い取ったといいます。

石の真偽については多くの議論があり、専門家はこれらの石が現代の偽造品であると考えています。

1977年にイギリスBBCテレビの取材で、バシリオ・ウシュヤは「歯科用のドリルで彫刻をしたあと、靴墨を塗って火であぶって古めかしい雰囲気をだした」と告白。
石を提供した農民たちも、石を自分たちで作ったと認めていることで論争には終止符が打たれています。

カブレラ・ストーンを発見した農夫
バシリオ・ウシュヤ

 

1967年、ペルーのマウリシオ・ホッホシルト社がカブレラ・ストーンの年代鑑定を行った結果、12,000年前以上も前に作られたとされています。
2004年、国立ペルー文化研究所の行った、年代鑑定でも、カブレラ・ストーンの絵は非常に古い時代に彫られたという結果が出されています。
しかし、石の表面の酸化度合いによる年代測定の結果は火であぶっているので古い結果が出て当然です。

事実、お土産品として地元の職人が作った偽の石が販売されています。

■タ・プローム寺院(カンボジア)

アンコールワットをはじめとする数々の遺跡が眠るカンボジア。
その中でも、巨木が絡みつく神秘的な姿で知られるタ・プローム寺院。
この寺院の門には、ある驚くべきものが隠されているという噂が。
それは、恐竜・ステゴサウルスの彫刻です。


タ・プロームが建立された当時の人々が、約6500年前に絶滅した恐竜を知っていたとは考えられません。
さらにステゴザウルスが生息していたのは北米で、カンボジアにはいませんでした。

実際のステゴザウルスと彫刻にはいくつかの違いがあります。
頭の大きさが違います、彫刻の頭には、角が生えているように見えます。
尾の後ろにステゴザウルスの特徴的な大きなスパイクがありません。

実際にはサイなどの動物をデフォルメして彫ったものではないかと考えられています。
または、まだ発見されていない、テールスパイクの無い新種のステゴザウルスなのでしょうか?。
私は、彫刻の動物がステゴザウルスである可能性は低いと考えています。
果たして、このレリーフの正体は!あなたの考えや意見を聞かせていただけると嬉しいです。

■ブロワ城のタペストリー(フランス)

フランスのロワール=エ=シェールにあるブロワ城は15世紀の建築物で、内装を彩るタペストリーに、恐竜のような生き物の描写があるのです。

ドラゴン伝説の影響があるのかもしれませんが、もし恐竜だとすれば頭に角が付いたドラコレックス・ホグワーツィアとその子供にきわめてよく似ていいます。

 

■ナスカの織物(ペルー)

地上絵で有名なナスカで、紀元前700年前後に生産されたと見られる古代の織物に恐竜の姿が描かれています。

■ヤモン遺跡の岩絵(ペルー)

南米ペルー、アマゾンのウトゥクバンバ県ヤモン地域にあるヤモン遺跡の岩絵は8000年前の旧石器時代に描かれたもので、長い首をもたげて人類を威嚇する恐竜を取り囲むように槍を持った集団が描かれています。

■ネイティブアメリカンの岩絵(アメリカ・ユタ州)

アメリカ・ユタ州レイク・パウエルにある自然に形成された「橋」として多くの見物客が訪れる「Natural Bridges National Monument」には、大型の草食恐竜アルゼンチノサウルスのような恐竜の姿が描かれています。

全長40メートルにも及ぶ史上最大級の陸上生物であるアルゼンチノサウルスは、約1億1200万年前〜約9350万年前にアメリカ大陸に生息していたことが確認されています。
その一部は、最近まで生息していたかもしれません。
ネイティブアメリカンたちは、実際に大型恐竜を目撃し、岩絵として残したのでしょうか?

■アカンバロの恐竜土偶(メキシコ)
メキシコのアカンバロで発見された数万点にも及ぶ土偶は、その形状の奇妙さから世界中で大きな注目を集めています。
特に、恐竜と酷似した形状の土偶は、古代文明が恐竜を知っていたのではないかという議論を巻き起こし、今もなお謎に包まれています。

1945年、ドイツ人実業家ワルデマール・ユルスルートは、アカンバロの町外れにあるエル・トロ山の麓で驚くべき発見をします。
それは、恐竜をはじめとする様々な動物の姿をした土偶の数々でした。

ステゴサウルス、ティラノサウルス、プテラノドンといったの恐竜の他、猿・鳥・アルマジロなどの古代種、猿人・像・馬などの土製品も一緒に出土しました。

ユルスルートの友人で地質学者チャールズ・ハプグット教授が、土偶のサンプルをニュージャージー州にある年代測定専門の研究所に調査を依頼したところ、紀元前1000年から紀元前4000年という結果が出ました。


この発見は、当時の学界に大きな衝撃を与えました。
なぜなら、恐竜の化石が発見されるはるか以前から、人々が恐竜の姿を知っていたことになるからです。
この事実は、これまでの進化論や人類の歴史に対する常識を覆すものとして、大きな議論を巻き起こしました。
しかし、この発見に対する懐疑的な声も少なくありませんでした。
専門家の中には、これらの土偶は現代人が捏造したものだと主張する人もいました。
その理由として、恐竜の解剖学的特徴が正確に再現されていないことや、土器の製造方法が当時の技術レベルを遥かに超えていることなどが挙げられました。

■パラクシー川の足跡化石(アメリカ・テキサス州)

テキサス州グレンローズを流れるパラクシー川は多くの恐竜の足跡化石が発見されています。
この足跡化石の中に恐竜と人間の足跡が同一年代の地層で発見されているのです。
その後、人間の足跡だと思われた痕跡は、実際には3本分の指の跡が存在していたことが判明しました。
それらは人間の足跡ではなく、別の恐竜の足跡であることが判明し、この問題に終止符が打たれています。

世界各地に残る数々の謎の遺物。これらの発見は、恐竜と人間が共存していたという、常識を覆す可能性を示唆しています。
果たして、恐竜と人間は、本当に同じ時代を生きていたのでしょうか?