2021.9
 

 


File number 052

サラマンカ大聖堂の宇宙飛行士の謎
サラマンカの宇宙飛行士

12〜18世紀の間に建築されたスペインのサラマンカ大聖堂は、新大聖堂と旧大聖堂があり、旧大聖堂は1149年から150年の歳月をかけて14世紀に完成した。
新大聖堂が建築されたのは、16世紀から18世紀・・・
この新聖堂にある彫刻がオーパーツではないかと話題になったことがあった。

ブーツとヘルメット、背中に酸素ボンベを背負い、 そのチューブは宇宙服の前方に取り付けられた NASAの宇宙服を着た宇宙飛行士と思われる彫刻がそれだ。


ブーツの底は月面に残された足跡そっくり。

宇宙服が作られたのは1900年代、アポロの月面着陸は1969年7月20日20:18:04のこと。
20世紀の月面着陸(宇宙服)が、この新大聖堂が建築された16〜18世紀までの間に彫れるわけがない。

まさにオーパーツなのである ・・・と 言いたいが、これは1992年の新大聖堂の修繕作業で、彫刻家が許可を得て「宇宙飛行士」を付け加えたものなのだ。
大寺院の修繕では、その時代の象徴的な物が付け加えられる習慣があり、当時の象徴として、「宇宙飛行士」が選ばれたという。

●同じような話がインドにもあった!
インド最南部の東側に位置するパンチャヴァルナスワミー寺院に、自転車に乗った彫刻が存在する。

パンチャヴァルナスワミー寺院は、約2000年も前に建立され、 「デバラム」という7世紀の古文書に寺院の記録が残されている。
自転車は1813年ドイツのドライス男爵によって発明された。
しかし、発明された当初はまだペダルも無く、地面を足で蹴って走るという原始的なものだった。

寺院の壁に彫られている自転車は、サドルにまたがった男性がしっかりとハンドルを握ってペダルに足をかけ、現代の自転車に乗っているように見える。

しかし、この寺院は1920年代に一度改装が行われている。
自転車に乗った彫刻は他の彫刻と比べ、新しい様にも見えるため、改装した際に加えた可能性もある・・・・。