昭和30年代
一気にやって来た電化製品

三種の神器とは「やたの鏡、あめのむらくもの剣、やさかにの勾玉 」で日本の歴代天皇が皇位継承の際に代々伝えられてきた三種の宝物を言う。

それになぞらえて電気冷蔵庫、電気洗濯機、テレビの電化製品が三種の神器と呼ばれていた。


昭和20年(1945年)代後半、洗濯機は何処の家にでもあるというものではなく、木製のタガでしめられたタライと洗濯板が普通 だった。

←タライと洗濯板


昭和30年(1955年)代に入り、電気釜、冷蔵庫、テレビ、掃除機・・・と、電化製品が家の中に増えていった。
一般家庭に洗濯機が登場し始めたのは昭和33年(1958年)頃からで、主婦の重労働を軽減させが、脱水が手回しのゴムローラーが主流(洗濯物をローラーに挟み、ハンドルでローラーを回転させる)で、かなりの力仕事だった。
※当時は風呂場に洗濯機を置くスペースが無く、台所に置かれる事が多かった。

氷を使った木製の冷蔵庫に変わって、電気冷蔵庫が普及しはじめたのもこの頃だった。
昭和34年(1959年)、皇太子御成婚の中継をみるため一気にテレビが一般家庭にひろまった。
それまでは、電器店の店先や食堂などテレビのある所は決まっていて、力道山の空手チョップをみるため人だかりができたものだった。

  
皇太子御成婚 パレード

 

昭和39年(1964年)東京オリンピックを境にカラーテレビが普及していく。
カラーテレビ、車、クーラー・・三種の神器から3Cの時代へと変わろううとしていた。