2017.2
時空を超えたありえない物語があるとしたら、 2003年1月28日、アンドリュー・カールシンという男性がSEC(証券取引委員会)の要請により、インサイダー取引の疑いでFBIの捜査を受けました。 さらに信じ難いことに、126回の全ての取引に成功し、株式トレーダーたちはカールシン氏に何か異常なことが起きていると疑い始めました。 逮捕されたカールシンは「なぜ短期間に巨万の富を築くことができたのか?」と捜査官の問に、「私は2256年からやってきたタイムトラベラーです」と答えました。 株式市場の歴史を知っている人なら誰でもそれを利用して金儲けをしているといいます。 カールシンは、タイムトラベラーということを証明するために、後に起こるアメリカがイラクに侵攻する日を予言、オサマ・ビン・ラーデンの居場所などを語り始めました。 FBI はカールシンの2002年12月以前の彼の行動をたどろうとしましたが、誰一人として彼の関連情報を得ることができませんでした。 2003年2月25日付けのアメリカの大衆紙『ウィークリー・ワールド・ニュース』にカールシンが未来からやってきたという記事が掲載されました。 ところが、収容からほどなくして、匿名の人物が彼の保釈金100 万ドルを支払い、2003年3月に彼は釈放されたといいます。 2003年4月29日、ウィークリー・ワールド・ニュースの記事では、電話でカールシンのインタビューに成功したことを書きました。 そしてその後、カールシンは忽然と姿を消したのです。 この事件は、Weekly World Newsというタブロイド紙が報じた記事が発端であり、この新聞は事実に基づかない奇抜な話を掲載し、多くの記事がフィクションであることが知られています。 2003年3月25日、「Weekly World News」というタブロイド紙に "TIME-TRAVELER BUSTED FOR INSIDER TRADING"(タイムトラベラー、インサイダー取引で逮捕される)というタイトルの記事が掲載されました。 その後、2003年4月29日に "TIME TRAVELER SKIPS TOWN!"(タイムトラベラー、町を抜け出す!)という続編記事も掲載されました。 そして、ウィークリー・ワールド・ニュースの2つの記事を見てください。 このニュースが発表された後、多くのマスコミ関係者がカールシンに関する情報を調べようとFBIに問い合わせたところ、FBI職員全員が「私はその男のことをこれまで聞いたことがない」と同様に否定したことが判明しています。 アンドリュー・カールシンの話は、この新聞が創作した完全なフィクションです。 この話は2003年にインターネット上で広まりましたが、実際にYahooニュースに掲載されたかどうかについての具体的な情報はありません。 アンドリュー・カールシンの事件は、都市伝説として、人々の間で語り継がれています。 2024年の現在ではAIによる、架空の人物を生成出来ますが 2003年にはそのようなAIはありませんでした。 その後、同様のタイムトラベラーを自称する人物が登場することもありましたが、いずれも真偽は不明です。 |